デビルマン
見ました。
うーん。死ぬほどつまらない。
っていうか、この映画の対象って誰?って感じです。
子供だとしたらグロすぎる。大人だとしたら話が短絡過ぎる。
なにより主役の二人があまりに大根。せりふが棒読みで、それでいてマンガチックな言葉を応酬するので見ていて恥ずかしいです。
ボブサップや小錦だしてるところも妙にあざとい感じがしていや。
ストーリーも枝葉の部分に妙に忠実で、大筋の部分をはしょっている。
妖鳥シレーヌとの戦いは中途半端、ジンメンとの戦闘ではあっけなくジンメンを殺し、喰われて甲良に意識が宿った人の恐怖や、それを攻撃できない不動の葛藤、「甲良をはがすと全員死ぬぞ!!」というジンメンに対し「でも、お前も死ぬんだろう?」という不動の出した結論の部分がはしょられている。
つーか、映画を通して戦って勝ったデーモンってこのジンメンと最初の飛鳥パパだけ?とにかく圧倒的に戦いのシーンが少なすぎる。
牧村家の人々は殺されるけど、牧村家の人々を殺し、狂喜乱舞する群衆を不動明が焼き殺し、その後本当に人間には守る価値があるのか?と自問するところが抜けているので、正直やったもん勝ちかよって感じ。
この部分はデビルマンのお話の肝だと思うんですが。そこをはしょるから、なんかただのホモとノーマルの目つきの悪いガキ二人の痴話喧嘩に成り下がっている。
くそー、よくもきみちゃんをーーーーってヲイ。
また、変身もほぼ中途半端、完全なデーモン形態ではなく半人間状態が多く、またこの状態がただの眉無し君で格好悪くて泣けてくる。
まぁ、全編完全なデーモン形態だと俳優の立場がないとかなんとか、そういうことなのかもしれないけど、それにしても格好悪い。
永井独特の猫背で右腕を盾のように構えるポーズも、実写で見るとなんとも間抜け。そんなところは忠実なくせに、主要なストーリーの肝は抜かしてくれる。泣ける・・・
つーか、そもそも「おろかな人限ども」というテーマ自体がデビルマン以降手垢がつくほど使い倒され、寄生獣で一応の完成をみたと思っているので、それを今更そんなに主眼に据えたテーマにされてもなぁ、という感じ。監督や脚本がよければそれなりに見れたかもしれないけど、なんというか、短絡的で厚みにかけるストーリーなので空々しく感じるだけで共感度0。
うーん、見なけりゃよかったかも、と正直思います。