ジャンジャン横町とジャリンコチエに思うこと
今日何げにジャンジャン横町を歩いていると友達らしき人に何やら説明しつつ歩いている人がいました。
「ここがジャリンコチエの舞台になったジャンジャン横町で・・・」
そこでふと思いました。果たして本当にそうなんだろうかと。
結構関西の人の多くは大阪は新世界にあるジャンジャン横町がジャリンコチエの舞台になったと思っているようです。
私の記憶する限りでは確か作品中に具体的な舞台の地名などは出てこなかったように思いますが、それでも皆自然とそう思っている人が多いようです。
理由としてはやはり舞台に大阪の下町情緒があふれていること、主要登場人物にほとんどまっとうな勤め人が出てこない事、チエの経営する店がホルモン焼き屋であることなどがあげられると思います。
しかし、今日ちょっと考えてみて、ひょっとしたら舞台はジャンジャン横町ではないのかもしれないと思うようになりました。
チエの店の商品はホルモン焼きです。これは動物の内臓を串に刺して焼いた物です。
しかしジャンジャン横町の名物は、実はホルモン焼きではありません。ジャンジャン横町の名物といえばまずはソース二度漬け厳禁の串カツ。これは牛に限らず野菜や魚などを串に刺して衣を付けて揚げた食べ物で、ホルモン焼きとは異なり内臓はほとんど使われません。
次に名物として揚げられるのはドテ焼きですが、これは牛スジなどを味噌で煮込んだ物でこれもホルモン焼きとは関係はありません。
ジャンジャン横町界隈で食べられているホルモン関連の商品と言えば、赤井英和なじみのホルモンうどんや、店頭で鉄板上で焼かれているホルモン焼き、あとはモツ鍋ぐらいだったように思います。さほどジャンジャン横町に精通していない私ですが、これまでに「ホルモン焼き」専門の店を見かけたことはありません、それよりは安い寿司屋や定食屋、囲碁将棋屋を見かける方が多いです。それほどホルモンは実はジャンジャン横町ではメジャーな食べ物ではないようです。
また、なによりチエの店の周りには、このような競合他社の店の描写もほとんどありません。飲食店で近所にあるのは猫の剥製が飾ってあるお好み焼き屋ぐらいでしょうか。それらのことを合わせて考えると、ジャリンコチエの舞台は我々が勝手に思っていたジャンジャン横町などではなく、実際はもっと食肉文化が深く根ざしている、鶴橋や桃谷あたりじゃないのかなぁと思ったりするわけです。
まぁ、それもあくまで勝手な想像ですけど。