あんちぇいん

気弱なおっさんがネットの匿名性を良いことに、言いたいことを言い書きたいことを書く そんなブログだったよね

ZERO3について

私はZERO3登場当初から「PCじゃないよ」と言い続けているのですが、これには実はわけがあります。個人的にはZERO3は非常に魅力的なデバイスだと思っています。
が、だからこそ別のものといっしょにして売ってはいけないと思うんですよ。
ノートPCだと思って買った人の中にもZERO3の本質を見て使いこなしてくれる人っていると思います。ですが、多くの人は失望してそこまで深く突っ込んでくれないと思います。
「通信機能の入ったノートパソコン」として売ってしまうと期待されるのは例えばDVDは見れるのですか?とかCDを直接見れるの?とかUSBでhogehogeとかそういった事です。
かつてPocketPCが発売になったときに「ワード、エクセルがそのまま見れる」とか、販売店の店員やパソコン雑誌で煽りまくっていたのを覚えています。
その結果どうなったのか?というと多くの潜在的なユーザーを食いつぶして、一部のガジェット好きなリピーターを発掘しただけで市場は急激に縮小し、電子辞書に売り場を奪われて現在に至っています。
「PCのサブセット的な物」「PCみたいなもの」「パソコンを持ち出すまでも無い用途の時に持って歩くと便利なもの」として売るのなら大賛成です。ZERO3はパソコンの一部の機能の置き換えになら充分なります。
でも現在いくつかの雑誌で散見されている「ノートパソコンと携帯電話の融合」という売り方には反対です。
ZERO3はパソコンの全ての機能の置き換えは出来ません。そういうものを「パソコン」といって売ることは、その商品が「こんなことも出来ないの?」という色眼鏡を通して見られると言うこと、つまりその機種が持つ他の魅力(手軽さや起動の早さなどの取りまわしの良さなど)をもスポイルしてしまう結果になりかねないと考えています。

言葉にこだわっているわけではなく、本質が違うものを「同じ」と誤解されかねない売り方をすることにものすごく危惧を抱いているんです。

これはPocketPC登場当初から使いつづけ、期待と落胆を何度も味わって、無責任な量販店の売り方とそうやって買ったユーザーの過度の期待で市場が食いつぶされるのを歯噛みしながら見ていた一ユーザーとしての経験則です。

ちなみに「携帯電話」でもありませんしね。あくまでPHSです。
音はなかなかいいのですが、回線品質があまりよろしくなく切れやすい、主に「同じウィルコムPHSを持っている人同士で長話をするため」の通信手段です。

携帯電話並みの途中で切れない通信(ボダは良く切れますが)を期待するとこちらも落胆を生みます。

ZERO3は駄目だと言ってるんじゃないです。
すごく良いマシンです。
でも、パソコンといって売って良いもんじゃないんですよ。

じゃぁ何なの?といわれると難しいんですけど。